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家のなかでも日焼け止めは必要?
健康被害をもたらす紫外線から身体を守るには

医療・健康
2022.06.17

「紫外線対策は1年を通じて行う必要がありますが、日差しが強くなるこれからの季節、より強い対策が必要となります。状況に応じた紫外線対策で、皮膚を保護しましょう。

紫外線対策

紫外線は健康にも美容にも大敵

紫外線にはUV-A、UV-B、UV-Cの3種類があり、このうち地表に届くのはUV-A、UV-Bです。UV-Bは皮膚や目の健康被害の原因となることがわかっており、UV-Aも長期間浴び続けることで健康に影響を及ぼすといわれています。

紫外線を浴びた後に起こる急性の障害が「サンバーン」と「サンタン」です。

「サンバーン」は、皮膚がやけど(炎症)を起こして赤くなるものです。その後、炎症から皮膚を守るために色素細胞(メラノサイト)が刺激されます。メラノサイトが作ったメラニンによって皮膚が黒くなるのが「サンタン」です。

このほか、紫外線には免疫抑制や光線過敏症、慢性的な障害などの健康被害があります。

慢性的な障害のひとつに光老化があげられます。紫外線を長く浴び続けることで皮膚が硬くなり、シミやシワができます。また、皮膚の腫瘍(良性・悪性)などの原因にもなり、紫外線は短期、長期的に人の健康、美容を害するものといえます。

紫外線の影響

日焼け止めの性能を理解しよう

紫外線による健康被害を防ぐには、毎日の対策が重要です。日傘やつばの広い帽子、長袖、長ズボンなどの服装、日焼け止めなどを活用して紫外線を皮膚から遠ざけましょう。

日焼け止め

日焼け止めの性能は、SPFとPAで表示されます。

特に健康被害の原因となるUV-Bをブロックする性能は、SPF(Sun Protection Factor)の表示で判断しましょう。SPF50+の表示が最も高い値です。UV-Aは、PA(Protection Grade of UVA)で表示されています。+から++++までの4段階に分かれています。

日常生活で光老化を防ぐことが目的であれば、SPF5、PA+程度でも問題ないといわれています。しかし、屋外での活動の場合にはSPF20、PA+++以上のものを選ぶなど、皮膚への刺激も考慮して日焼け止めを選びましょう。

また、日焼け止めには、大きく分けて2種類があります。

紫外線吸収剤 紫外線を吸収することで日焼けを防ぐ
紫外線散乱剤 紫外線を乱反射させることで日焼けを防ぐ


日差しが強い場所では、紫外線吸収剤を使った日焼け止めを使うのが効果的といわれています。

日焼け止めは、塗る量が大切です。多くの人は使用量が少ないといわれており、汗や水で皮膚が濡れたり、顔や身体に触れたりすることで日焼け止めが落ちてしまいます。顔に塗る場合にはパール2個分くらいを全体によく伸ばすこと、こまめに塗りなおすことが大切です。塗り忘れやすい耳にもしっかり塗りましょう。

紫外線は1にも2にも「防御」が大切

(1)雨の日の紫外線対策は不要? 
→ウソ
雨の日にも紫外線は降り注いでいます。また、紫外線は窓ガラスを通過するため、室内にいても紫外線の影響を受けています。

(2)目も日焼けする
→ホント
紫外線を浴びることで角膜が炎症を起こしたり、痛みが出たり、充血するなどの影響があります。目を守るためにはつばの広い帽子+サングラスを使うことが大切です。サングラスはできるだけ顔にフィットした隙間の少ないものを選びましょう。

紫外線対策は年中無休ですが、季節、環境に応じて対策グッズを上手に活用しましょう。


参考資料
環境省:紫外線環境保健マニュアル2015
https://www.env.go.jp/chemi/matsigaisen2015/full.pdf
日本皮膚科学会:皮膚科Q&A 日焼け
http://www.u-tokyo-ortho.jp/outpatient/disease/foot_01.php

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