睡眠呼吸障害、睡眠時間は小児の過体重の一因である可能性がある

2014-12-19

ニューヨーク(ロイターヘルス) - 睡眠呼吸障害(SDB)と睡眠不足は独立して小児の過体重の一因となっていると考えられることが、縦断研究の結果から示された。

「我が国の学校で『睡眠健康リテラシー』を推進する必要があるが、特に早期幼児教育で推進する必要がある。Institute of Medicineは実際に、肥満と闘うためのツールとして年齢に適した睡眠時間を推進したり、子どもの睡眠について親に助言する方法について訓練を受けるよう健康および教育の専門家に奨励している」とAlbert Einstein College of Medicine(ニューヨーク市ブロンクス)のDr. Karen Bonuckはロイターヘルスへの電子メールに記した。

SDBと睡眠不足は共に小児肥満と関連付けられているが、これまで、これらが小児期を通じて独立して肥満と関連しているのかについては調査されていなかった。

Dr. BonuckらはAvon Longitudinal Study of Parents and Childrenのデータを利用して、小児期早期のSDBおよび睡眠時間が7歳、10歳、15歳の時点のBMIと独立して関連しているのかを調査した。

被験者1,899人を以下のとおりSDBの5つのカテゴリーに分類した。その5つのカテゴリーとは、最初から最後まで無症候性(45%)、症状は6ヵ月目にピークに達し、その後軽減(18.5%)、症状は18ヵ月目にピークに達し、その後軽減(10.5%)、18ヵ月目に発現した症状が30〜40ヵ月目にピークに達し、その後は高止まりのまま(最悪のケース、7%)、ならびに中等度の症状が42ヵ月目に発現して高止まり(19%)である。

SDBのカテゴリーは18ヵ月目、2.5年目、5.75年目あるいは6.75年目の睡眠時間と有意に関連していなかったことが、The Journal of Pediatric誌12月11日号オンライン版掲載の報告で示された。

最悪のケースに分類された小児が7歳、10歳、15歳までに肥満になる確率は、無症候性のカテゴリーに分類された小児の2.15倍であった。

晩期症状発現のカテゴリーに分類された小児が7歳の時点で過体重である可能性は約80%高く、15歳の時点で過体重である可能性は約60%高かった。しかし、10歳の時点で肥満である可能性は45%の上昇と境界領域にすぎなかった。

4.75歳の時点で睡眠不足であると、15歳の時点で肥満である可能性は2.21倍であった。また、5.75歳の時点で睡眠不足であると、15歳の時点で肥満である可能性は55〜65%上昇していた。

対照的に、2.5歳の時点で睡眠時間が最も長かった小児が15歳の時点で肥満である可能性は他の小児の半分であった。

「SDBと睡眠時間に、小児を肥満に導く多様な共通の経路があるとしても、互いに独立して同程度の影響を及ぼしていることが今回の研究結果から示唆された」と同研究者らは結論付けている。

「小児および10代の若者の減量を支援することを目的とした介入に関するデータベースは絶えず拡大を続けているにもかかわらず、そうした介入の効果はゼロ、またはあってもわずかである。生後非常に早期に肥満予防(小児肥満を構成する大きな要素は5歳までに決まると考える人もいる)を行うことは、明らかに最も重要である。こうした生後早期の数年間に親が睡眠スケジュールをコントロールする場合、睡眠時間の延長は『容易に達成できる』介入である」とDr. Bonuckは述べた。

「診察中に親と睡眠および体重についても話し合うこと、健康な睡眠習慣の導入に向けて親をサポートすることなどを、医師は検討するべきである。時間を費やしても、努力する価値はあるだろう」と同研究者は助言した。

「常に睡眠衛生習慣を実行していくようにすれば、驚くほどの効果を発揮する。幼い小児向けの睡眠衛生習慣には、対話型の就寝儀式を設ける(スクリーンの前にいるのではなく、読書をしたり、歌を唄ったり、お話を聞かせたりする)、週末も含め、1週間を通じて決まった(つまり、一貫した)時間に就寝する、午後9時までに就寝する、1人で眠りにつく、などがある」とDr. Bonuckは述べた。

「肥満を予防する目的で推奨されている最適な睡眠時間というものはない。しかし、National Sleep Foundation(NSF)は年齢に応じた睡眠時間を推奨している。また、睡眠不足の小児が肥満になる可能性は上昇していることが研究から示されている。NSFに関してだが、こうしたガイドラインには1〜3歳未満の小児には24時間当たり12〜14時間、3〜5歳未満の小児には24時間当たり11〜13時間などと記載されている」とDr. Bonuckは述べた。

「American Academy of Pediatrics(AAP)は、全ての小児にSDBのスクリーニングを行うこと、そしてその後スクリーニングで陽性となった小児を追跡するためのアルゴリズムを推奨している。こうしたガイドラインは目新しいものではない。しかし、小児科医のグループと症例検討会を行った際(部屋にいたのはおそらく60人)、私はそのアルゴリズムをみせて精通している人が何人いるかを質問した。手を挙げたのはわずか2〜3人であった」とDr. Bonuckは述べた。

「成長すればお子さんのいびきは消失するでしょう、心配ありません、と担当の小児科医に告げられた、と私に語った親がいた。数年前、学童期の男児の母親が電話をかけてきて、子どもの小児科医が自分の不安を無視するのだがどうすればよいか、と私に尋ねた。睡眠医学専門医の診察を受けるよう、私は提言した。どうなったと思いますか。その母親は数ヵ月後に電話をかけてきて、息子さんはこれまで見たこともないほどの、最悪のケースのひとつである睡眠時無呼吸を有している、と睡眠医学専門医が述べた、と私に教えてくれた。肥満以外にも、睡眠障害は認知および行動に有意で持続的な影響を及ぼすため、本腰で注意を傾ける必要がある」と同研究者は補足した。

SOURCE:http://bit.ly/1vRV10C
J Pediatr 2014.