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マイコプラズマ肺炎の患者数が急増!その症状と主な感染対策

医療・健康
2024.10.29

マイコプラズマ肺炎の患者が急増しています。マイコプラズマ肺炎は、比較的若年層に多い呼吸器感染症で、主に発熱や長引く咳が特徴です。特に今年は夏頃から爆発的に増え始め、全国で患者数が統計開始以来、過去最多となっています。マイコプラズマ肺炎の感染経路や気になる症状、感染対策についてまとめました。

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マイコプラズマ肺炎の原因と主な症状とは?

マイコプラズマ肺炎は、「マイコプラズマ・ニューモニエ」という細菌が原因で発症する感染症です。主な感染経路としては、感染者の唾や咳などに含まれた微生物などを吸い込むことによる飛沫感染と、病原菌が付着した手で、口や鼻などに触れたことによる接触感染があります。

マイコプラズマ肺炎の潜伏期間は2〜3週間と長く、症状がゆっくりと進行していきます。初期段階では、発熱(微熱程度)、倦怠感、喉の痛みなど風邪に似たような症状が現れます。その後3〜5日経過した頃から痰が絡まない乾いた咳が出始め、徐々にその症状が強くなり、熱が下がった後も、3〜4週間程度咳が残るのが特徴です。また、マイコプラズマ肺炎にかかると、中耳炎などを合併することがあり、まれに無菌性髄膜炎(むきんせいずいまくえん)や心筋炎、ギラン・バレー症候群など重篤な合併症を引き起こす場合もあります。

マイコプラズマ肺炎の初期症状と風邪とを見分けるのは難しいこともあり、普段の風邪よりも咳が長引いていると感じたら、自己判断せずに病院を受診するようにしましょう。

マイコプラズマ肺炎に感染したら

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マイコプラズマ肺炎に感染したら、抗菌薬を用いた治療を行います。マイコプラズマ肺炎の原因菌である、マイコプラズマ・ニューモニエは細胞壁を持たない細菌のため、効果があるのはマクロライド系(細胞のたんぱく質合成を抑えて、菌の増殖を防ぐ)の抗菌薬など、一部のものに限られています。近年、これらの抗菌薬に耐性を持った細菌が増えてきており、このような場合は、別の抗菌薬を使用することもあります。重症化した場合には、入院してステロイド治療や酸素吸入が必要となるケースがあるため、病院で処方された抗菌薬は、症状が落ち着いてきたからといって勝手に服用を中止するのではなく、医師の指示のもと正しく服用することが重要です。

マイコプラズマ肺炎に感染しないためにできること

マイコプラズマ肺炎の感染者数急増に伴い、日本呼吸器学会、日本感染症学会など関連する5つの学会は、2024年10月22日に感染対策などをまとめた提言書「マイコプラズマ感染症(マイコプラズマ肺炎)急増にあたり、その対策について」※1を各々の学会のサイトで公開しています。

提言書によると、マイコプラズマ肺炎はインフルエンザなどのように短期間で大規模な感染拡大が起こるといったことは稀なものの、学校等で流行を引き起こしやすいことから、学校で感染した子どもが、家庭内に菌を持ち込むことによって感染が広がるケースが多く発生しているといいます。

感染対策としては新型コロナウイルス感染症と同様、飛沫感染を防ぐためにマスクの着用や、こまめに換気を行うことが重要であるとし、それとともに石鹸による手洗いやアルコールによる手指消毒を行うといった基本的な対策が有効であると述べています。

季節の変わり目で急に涼しくなり体調を崩しやすい今、マイコプラズマ肺炎等の感染症にかからないよう、今一度、マスクの着用など基本的な感染対策を見直すことが重要です。

参考

※1 一般財団法人 日本呼吸器学会「マイコプラズマ感染症(マイコプラズマ肺炎)急増にあたり、その対策について」
https://www.jrs.or.jp/activities/guidelines/file/mycoplasma_pneumoniae_statement_20241022.pdf

・厚生労働省 マイコプラズマ肺炎
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/mycoplasma.html

・国立感染症研究所 マイコプラズマ肺炎とは
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/503-mycoplasma-pneumoniae.html

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