コラム一覧

その疲れに要注意!「秋バテ」の人増えています

医療・健康
2023.9.21

9月中頃を迎え、連日猛暑だった8月よりはいくらか過ごしやすい日が増えてきました。ただ、これまでの暑さの影響からか、体がだるい、食欲がないといった夏バテに似た不調が続くことがあります。その疲れ、もしかしたら「秋バテ」かもしれません。

akibate_top.png

夏の生活習慣が秋バテを招く?

今年8月の東京都心の最高気温は、31日連続で30度以上の真夏日を記録しました※1。年間を通じて1カ月連続で真夏日となるのは、気象庁が観測を開始した1875(明治8)年以降、初めてのことです。記録的な暑さだったこの夏、ついつい冷房の効いた部屋で冷たいものばかり食べてしまったという人も多いのではないでしょうか。実は、このような夏の過ごし方も秋バテを引き起こす一つの要因になっています。

秋バテは自律神経の乱れが主な原因とされています。徐々に朝晩の気温が下がり始めているこの時期、夏から秋への季節の変わり目に体が順応しきれず、自律神経が乱れがちになります。また、夏の疲れが取りきれずそのまま蓄積されることで、体温調節や血液循環、さらには代謝機能にまで影響を及ぼし、全身にさまざまな症状が現れます。とくに、夏の間に冷たいものばかり食べすぎると、「内臓冷え」が起こります。それによって全身の血液の流れが悪くなり、体のだるさや食欲不振といった夏バテに似た症状が生じるのです。

以下の症状のうち3つ以上当てはまれば、秋バテの可能性があります。気づかぬうちに秋バテになっていないかチェックしてみましょう。

・体がだるくて疲れやすい
・やる気が出ない
・食欲がない
・朝の目覚めが良くない
・下痢や便秘といった消化器症状がある
・肩こりや頭痛がある
・めまいや立ちくらみがする
・顔色が悪い
・舌が白くなっている   など

秋バテを防ぐには

akibate_01.png


上記であげたような秋バテの症状が見られたら、まずは生活習慣の見直しをしてみましょう。秋バテを改善するには、体の冷えを取ることが肝心です。「冷えは万病のもと」ということわざがあるように、体が冷えることによって自律神経が乱れると、さまざまな不調が生じます。お腹に手を当てて冷たいと感じたら、全身が冷えているサイン。体を芯から温めるためにも、入浴の際はシャワーだけで済ますのではなく、湯船にしっかりと浸かるようにしましょう。温度はややぬるいと感じる38℃〜40℃がおすすめです。

食事面では、積極的に旬の食材であるキノコやさつまいもなどを取り入れてみてはいかがでしょうか。キノコは食物繊維を多く含んでいるため、夏場の疲れによって乱れた腸内環境を整えるのに効果的です。また疲労回復効果があるビタミンB群も豊富に含まれています。
同じくこの時期に旬を迎えるさつまいもは、食物繊維が豊富なだけではなく多くのビタミンCが含まれています。さつまいもに含まれるビタミンCはデンプンに守られているため加熱しても壊れにくいのが特徴で、肌の調子を整えたり、細胞の老化を防いだりする効果が期待できます。

食欲・スポーツ・芸術などさまざまな実りの秋を満喫するためにも、意識的に秋バテ予防を実践しましょう。

参考

※1 気象庁ホームページ 
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/daily_h1.php?prec_no=44&block_no=00&year=2023&month=8&day=&view=p3

『一生役立つ きちんとわかる栄養学』飯田薫子、寺本あい監修(西東社)

more
お問い合わせ PAGETOP
© 2024 Kanematsu Wellness Corporation