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寒暖差疲労~その不調、気温のせい?

医療・健康
2024.3.29

いつも通りの生活をしているのに、なぜだか疲れが抜けない、やる気が起こらないという人はいませんか? 寒暖差の大きい時期には、気候が及ぼす体調不良があるそうです。

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まずは、自律神経について

「自律神経」って耳にしたことはあるが、実際にはよくわからないという人は少なくないでしょう。 
自律神経は、血圧や呼吸数、体温の調節、消化や排泄など、私たちの生命活動を維持するためにはたらいています。そんな自律神経は私たちの意志とは関係なく、24時間365日、私たちの寿命が尽きるまで自律的にはたらいてくれます。
自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があり、交感神経は「アクセル」、副交感神経は「ブレーキ」の役割があるといわれています。アクセルとブレーキをバランスよくはたらかせることで、心身の健康を保っています。
【交感神経と副交感神経の特徴】

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ならば、寒暖差疲労とは?

春先の気候を「三寒四温」といいます。これは、「寒い日が3日続いたら、そのあと4日暖かい日が続く」という意味ですが、近年はもっと目まぐるしく、寒さと暖かさが日替わりになっています。そんな乱高下する気温に適応するために、「自律神経」は通常よりもパワーアップしなければなりません。低い気温に対しては、体を震わせて筋肉を動かしたり、血管を収縮させたりして体温を引き上げます。一方、気温が高ければ汗をたくさんかいて体温を下げるようにします。
大きな気温変化があるとそれに順応するために、いつも以上に交感神経が頑張って、大量のエネルギーを消費することから心身の不調をもたらします。これを寒暖差疲労といいます。

寒暖差疲労、どう対応する?

寒暖差疲労といわれる状態になると、倦怠感、めまい、頭痛、肩こり、腰痛、便秘、下痢、むくみ、冷えなどが起こるといわれています。また、不安や抑うつ、不眠など精神的な症状を引き起こすこともあります。
これら不快な症状を改善するには、暑さ寒さを服装や冷暖房機器で調整することが大切です。出かける前には天気予報を見て、その日の気温に即した服装選びを心がけます。しかし、季節の変わり目は一日の中でも大きな気温差が生じることがあります。そんなときには脱ぎ着のできる服装を選びましょう。そして、エアコンなども上手に活用してください。
寒暖差疲労は自律神経の乱れから起こるものですから、入浴はシャワーではなくゆっくり湯舟に浸かるなどして、温活+リラックス効果を目指しましょう。血行がよくなることで疲労の解消も期待できます。
そして、健康の基本である「規則正しい生活リズム」を守るようにします。毎日決まった時間に眠り、決まった時間に目覚めることが理想です。また、寝室の環境にも注意を払いましょう。
さらに、自律神経が乱れにくい身体をつくるためには、軽い運動でかまいませんので、運動習慣をつけるとよいでしょう。筋肉量が多い人は基礎代謝量が高く、脂肪を燃焼しやすくなり体温も高くなります。

春なのに疲れて何もする気が起こらないのはもったいない……もしその疲れが寒暖差に起因するものだったら、うまく気温に順応できるように春色のカーディガンを1枚プラスして散歩に出かけてみませんか。

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