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はしか患者が急増、30〜40代は感染リスクに要注意!

医療・健康
2026.5.25

はしか(以下、麻しん)の感染拡大が続いている。国立健康危機管理研究機構(以下、JIHS)は2026年5月13日、全国の医療機関から5月4~10日に報告された麻しんの患者数(速報値)は18人で、1月からの累計が479人になったと明らかにした。

また、東京都保健医療局は5月22日、麻しんに感染した20代女性が5月13日17時〜21時30分ごろに東京ドームを利用していたと発表した。当該時間帯、東京ドームではアイドルグループのイベントが開催されていた。今後、さらなる感染拡大が懸念される。

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麻しんってどんな病気? まれに死亡することも

麻しんは、発熱や発疹を特徴とする全身性のウイルス感染症で、感染力が非常に強い。感受性者(麻しんに対して免疫が不十分な者)が感染すると、通常約10~12日間の潜伏期間を経て、発熱や咳、鼻水、目の充血といった風邪のような症状で発症する。2~3日間高熱が続いた後、いったん解熱するが、その後39度以上の高熱と発疹が出現する。

合併症として肺炎や脳炎を引き起こすことがあり、先進国でも数千人に1人の割合で死亡するとされる。また、回復後数年を経て発症する「亜急性硬化性全脳炎(SSPE)」など、重篤な合併症を生じる場合もある。

特効薬はなく、ワクチン接種が重要

麻しんは空気感染、飛沫感染、接触感染によって広がる。感染力は非常に強く、同じ空間に短時間いるだけでも感染する可能性がある。免疫がなければ、ほぼ100%発症するとされる。

日本感染症学会によると、麻しん含有ワクチンを1回接種すると、約93~95%が免疫を獲得する。さらに2回接種することで、97~99%の予防効果が期待できるという。また、患者と接触した場合でも、72時間以内にワクチンを接種することで発症を予防できる可能性がある。

通勤・通学の公共交通機関の利用などで感染拡大か

JIHSによると、一部の患者については、感染可能期間中に通勤・通学時の公共交通機関や施設の利用が確認された。また、医療機関内での2次感染も報告されている。

医療機関に対しては、麻しんが疑われる患者を診察した際、国際感染症センターなどが作成したリーフレットを活用し、海外渡航歴を確認した上で、臨床診断例として発生届を提出するよう呼びかけている。

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出典:厚生労働省「麻しんの発生に関するリスク評価等について」(2026年4月13日)

30~40代はワクチン接種率が低い世代

30~40代は、特に注意が必要な世代とされる。この世代は、麻しん・風しんワクチンの定期接種を受ける機会が限られていたため、十分な免疫を持たない人が一定数いると考えられている。

1994年に予防接種法が改正され、1995年度から生後12~90カ月未満の男女と12歳以上16歳未満の男女に1回の個別接種が実施されることになった。当時、12歳以上16歳未満だった1979年4月2日~1987年10月1日生まれの男女(2026年4月1日時点:38歳6カ月以上47歳未満)は、それまでの学校での集団接種から、保護者同伴で医療機関を受診する個別接種へ移行したことで、接種率が低下したとされる。特に、それまで高かった女性の接種率も大きく低下し、男性も十分な接種率には至らなかった。

厚労省は2回目のワクチン接種を呼びかけ

麻しん患者の急増を受け、厚生労働省(以下、厚労省)は、母子手帳などで過去の麻しんの罹患歴や2回のワクチン接種歴を確認できない人に対し、改めてワクチンの接種を検討するよう呼びかけている。また、特に注意が必要な人として、妊娠を予定している人、免疫不全の人、乳幼児を挙げている。

ワクチンは任意接種となるケースが多く、費用は1回あたり1万円前後が目安とされる。詳細については自治体や医療機関へ問い合わせることが望ましい。

また、厚労省は、麻しんを疑う症状がある場合には外出を控え、事前に医療機関に連絡し、なるべく公共交通機関の利用を避けて受診するよう求めている。

子どもの定期接種も重要

厚労省は、子どもの定期接種の重要性についても改めて注意喚起している。子どもがいる家庭では、1歳時と小学校入学前の1年間に実施される計2回の定期接種を確実に受けることが重要だ。多くの自治体では無料で接種が可能なので、一度調べることをおすすめしたい。

参考文献

出典:国立健康危機管理研究機構「麻疹 発生動向調査 速報グラフ 2026年」
https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/diseases/measles/graph/2026/index.html

出典:厚生労働省「麻しんの発生に関するリスク評価等について」(2026年4月13日)
https://www.mhlw.go.jp/content/001689927.pdf

出典:厚生労働省「麻しん(はしか)」
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/measles/index.html

出典:厚生労働省「麻しん風しんの予防接種の実施状況」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou21/hashika.html

出典:厚生労働省「海外渡航のためのワクチン(予防接種)」
https://www.forth.go.jp/moreinfo/topics/useful_vaccination.html

出典:国立健康危機管理研究機構「麻疹の発生に関するリスクアセスメント」
https://id-info.jihs.go.jp/risk-assessment/measles/index.html

出典:一般社団法人 日本ワクチン産業協会「予防接種に関するQ&A集」
http://www.wakutin.or.jp/medical/pdf/qa_2025.pdf#page=165

出典:国立健康危機管理研究機構 国立国際医療センター 国際感染症センター「はしか」
https://dcc-irs.jihs.go.jp/material/measles/

出典:一般社団法人 日本感染症学会「麻しん(はしか)に注意」
https://www.kansensho.or.jp/jaid_measles_warning/jaid_measles_warning-2.html

出典:東京都保健医療局「麻しん(はしか)患者の発生について」
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2026/05/kansen202605221700

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